音楽誌等に色々書いてる石川貴教のブログ。

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Here

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アリシアのニュー・アルバム 「Here」

巷では原点回帰、などといわれているようですが
そうでしょうか?
本人がそう言っていたとしても、「原点回帰」だけでない新味があります。

デヴュー時からのファンや、年季の入ったソウル好き、
特に多くの日本人はセカンド・アルバム収録のオーセンティック、ネオ・ソウル的な(死語)
「You Don't Know My Name」、「If I Ain't Got You」のようなタイプの曲を
演って欲しいんでしょうが、今回もその手の曲は1曲も無し。
そこが最高にいいです。(前述の曲も名曲中の名曲だと思いますが)

ディスコグラフィを振り返ると、彼女にとっては
あのセカンドこそが異色作だったのかも知れません。
そんなことも思わせる新作。
あのような大成功した曲を今、再びやることに全く興味なし、
というところが好きですね。
とはいえ、全体的にはリミックス盤も含めたファースト・アルバムに雰囲気は似ていなくもないか。
いや、似ていないな。

作風も存在感も、どんどん独特になってきていて
あえて近しいアーティストをあげれば、
曲によってはボビー・ウォマックのようでもあり、
はたまた、ウォマック兄貴と全然資質は違うが、ジョン・アーマトレイディングのようでもある、
といった何とも言い難いワン&オンリーの個性で独走。

とにかく、今までアリシアのファンではなかった人は
「今度のアルバムが一番良い」と言うかもしれません。
意欲と経験が絶妙にブレンドされた内容で
オレはAsapとの先行シングルはピンとこなかったけど、
アルバム聞いたらとても気に入りました。
特に 「Pawn It All」はビッグ・チューン!!!!!







【 2016/11/14 16:05 】

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One Mint Julep

3月末から仙台でも上映されている「キャロル」

アカデミーの主演女優賞、助演女優賞、脚色賞、撮影賞、
衣装デザイン賞にノミニー。

映画も格調高く素晴らしいのですが、
衣装、美術と並んで音楽も素晴らしい。

同じくアカデミー作曲賞にノミネートされたオリジナルスコアもブリリアント。
劇中にたくさん流れる他の楽曲も大変良いんです。

carol_convert_20160406134955.png


1952年のNYを舞台とした映画なので、
そのころの曲と1952年以前に発売された曲が映像を彩ります。


中でも、ビリー・ホリデイ&テディ・ウイルソン「Easy Living」と共に
印象的なのがクローヴァーズ 「One Mint Julep」





レイ・チャールズ、ブッカーT&MGズ、キング・カーティスがインストで後にカヴァーした
1952年の曲ですが、ジャマイカでもコクソンがカットしたジャマイカ盤有り。
アメリカ盤オリジナルのSP、7インチと同じくカップリングは「Middle Of The Night」
この「Middle Of The Night」のほうがジャマイカでは人気、
サウンドシステム・クラシックです。





クローヴァーズのサウンドシステム・クラシックには他に
「Don't You Know I Love You」 これもコクソン盤有り。





また、「キャロル」のサウンドトラック盤には収録されていませんが、
劇中にはウッディ・ハーマンのビッグ・バンド演奏による「Perdido」も。
(オリジナルはデューク・エリントン)
ローランド・アルフォンソの同名カヴァー「Perdido」が
ジャマイカ・ヴィンテージのファンには有名ですね。
ただ、このアルフォンソの演奏はエリントンやハーマンではなく
ルイ・ジョーダン 「Perdido」の溌剌としたテイクがブルー・プリントだと思われます。












【 2016/04/05 14:41 】

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Tell Me Pretty Baby

1958年のニューオーリンズ産サウンドシステム・クラシック

ヒューイ・アンド・ジェリー 「Little Chickie Wah Wah」



ジャマイカでは「Tell Me Pretty Baby」という違うタイトルで呼ばれていたそうです。
(ジャマイカのサウンドは曲名、アーティスト名を隠していましたからね)
また、このシングルにカップリングされた「I Think You Jiving Me」も当時の人気曲。
こちらは「Could It Be True」という名前で親しまれたようです。
ダブル・サイダー!

ちなみに「ヒューイ」は、あのヒューイ・”ピアノ”・スミス、
「ジェリー」はジェリー・ホールの男女デュオ企画盤。
アメリカ盤のオリジナル・スタンパーを使用したジャマイカ盤ブランク・7インチ
シングルが存在しますが、今となっては見つけるのは、かなり大変です。
ちなみに
私はYard link Recordsでアメリカ盤オリジナルを昨年購入しました。
ラッキー!



【 2015/04/17 13:46 】

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空の上では何もかも気にしない。


最高に良い意味で、素晴らしい「芸能」だと思います。

2015のグラミーから。










【 2015/02/10 21:27 】

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Queen Of Hearts

師走になる前から、先生方が慌ただしく走り出しましたが
齷齪せずに落ち着いて12月も過ごしましょう。

えー、
1956年のサウンドマン・クラシック
スマイリー・ルイス 「Queen Of Hearts」

彼の数多くのヒット曲の中で、とりわけ有名なチューンではないんですが
1950年代のジャマイカで大変人気のあった曲だそうです。
シンプルな反復でソリッドにグイグイと前進
元祖”ファンク”ですね。






【 2014/11/30 15:46 】

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Oh What A Smile Can Do

往年の「Big People Music」イン・ジャマイカ




オリジナルはバディ・グリフィン(グリフィン・ブラザーズ)
アンド・ヒズ・オーケストラでヴォーカルはクラウディア・スワン。
アメリカの"Dot"レーベルから1954年にリリースされたサウンドシステム・クラシック
でもあります。


ジャマイカでは、他にもケン・ブース、アルトン・エリス、
エリック・モリス、シンシア・スクロス等がカヴァーしている名曲です。




【 2014/11/22 16:24 】

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Without Love

1950年代にドミノズ、ドリフターズ、
そしてその後ソロに転向した後も活躍したクライド・マクファター。
エルヴィスの「Money Honey」や「Without Love」(この曲はトム・ジョーンズ、
スペイン生まれでフランスで活動したグロリア・ロッソらもカヴァー。)
のオリジナルはこのシンガーですね。

マクファター氏のことを、
スモーキー・ロビンソンさんが評していわく、
「思うにだな、インク・スポッツのビル・ケニーはなんで
ファルセットで歌うようになったんだろう。
だけど、その伝統を本当に作ったのは、クライド・マクファターだろう。
私が自分の高い声を自覚して、これでいいんだと思うようになったのは
クライド・マクファターのおかげだね。」

ハイトーン、でも深みのある懐の深い歌。
さりげないけど、独特な節回しもたまりません。

ジャマイカでも名曲「Rock And Cry」(1957年)がクラシック。
レイヴィング・レイヴァーズ(スタジオ・ワン)などの
カヴァー・ヴァージョンがあります。





【 2014/10/16 11:43 】

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There Is Something On Your Mind

この前、定禅寺ジャズ・ストリート・フェスの二日目、夕方というか夜
ちょろちょろっと短時間、定禅寺通り沿いを歩いていろいろ聞いてみてたんですが、
西公園ではバードさんのミニ・ライヴを聞きました。
夏の終わりというよりは、はっきり秋の空気の中、
リズムの裏でビシビシとスキャットを決めるなど大変良かったです。
しかも、気さくな感じのひとなんですね。

で、以下はこぼれ話にもならないくだらない話なんですが・・・
ジャズフェスの前にジャズ・マニアの年配の先輩から久々連絡があって
「定禅寺ジャズ・フェスって面白いのか?行ってみようと思ってるんだが
誰か良いアーティスト出るのか?」と聞かれたんで
「パイセン、オレもしっかりとは聞きに行ったことないっす。でも面白いんじゃないですか。
あ、バードはくるみたいですよ。パイセン、好きっすか?他の出演者はオレ、ほとんど知らないなー」
と答えたんですね。
そしたら、「おい、お前冗談言うなよ?バードがくるわけないだろ。なんでバードがくるんだよ」
というので
「いや、パイセン、ジャズフェスとはいってもジャズ以外の人も出るんですよ。」
(パイセン、バードも知らないのかな。年も年だからしょうがないかなどと思いつつ)
「ロック・バンドもあれば、太鼓バカバカたたくヒッピー系みたいな人や、
ジョアン・ジルベルトをカヴァーするすごい御爺さんとかも多分出るんですよ」
というのに応えて先輩
「お前の言ってることは、さっぱりわからない。レゲエ聴きすぎて頭どうにかなったのか。
なんでバードが仙台に来るんだよ。しかも今。もう、この世にはいないじゃないか、違うか?」

ここで、ヤーマン石川もやっと気づきました。
ジャズ・マニアでほぼジャズしか聞かない人にとって
(そうでないひとにとってもですが)
ジャズでバードときたら、そりゃあ、もうチャーリー・パーカーですよね。
先輩、すんません。説明が足りなかったです!

と、まあ、このようなキー・パンチするだけ電気の無駄使いじゃないかという
くだらない話なんですが、実話なんでのせずにいられませんでした。



ところで、
チャーリー・パーカーといえば現在、河出書房から発売中の書籍
「チャーリー・パーカー モダン・ジャズの創造主」の本文中に
ビッグ・ジェイ・マクニーリーの興味深い談話が載っていました。

ビッグ・ジェイマクニーリーといえば、
1950年代に豪放磊落、ブリブリ吹きまくるテナー・マン、
そしてエンターテイナーとしても人気を博した人物。
ジャマイカの初期サウンド・システムでも「Big Jay Shaffle」などの
シンプルなジャンプ・アップ・ナンバーがヘビー・プレイされたそうです。

で、マクニーリーさんは(ディジー・ギレスピーの西海岸ツアー・バンド
”リバップ・シックス”の一員として1945年暮れから二か月以上ハリウッドでの
クラブ「ビリー・バーグス」に出演していた)チャーリーパーカーを何度か聴きに行ったそうで、
いわく
「友人のハンプトン・ホーンズやソニー・クリスと連れ立ってビリー・バーグスに行ったものだ。
これこそ、新しいジャズの姿だ、と感激したよ。進む方向が一瞬にして決まったね」。

しかし、その後マクニーリーさんは前述のようにバップとはいわば正反対の
ワイルド過ぎる極太ホンカー・スタイルの演奏家になっていきます。
そのことについて彼はこう言っています。
「ビ・バップでは生活が成り立たなかった。
私の家はハンプやソニーほど裕福ではなかったんだ。」

超高度のテクニックと感覚が必要とされるビ・バップは
誰もが演奏できる種類の音楽ではなかった。適応できた人は、本当に一握りだったようです。
(特にバードはオレが聞いても人間離れしているのがわかります。)
なので、それに適応できなかったジャズやジャンプ・ブルースの人たちが
どのような道を模索していったか、それがその後のアメリカのブラック・ミュージックの発展に
つながったんですけど、(勿論、それがすべてではないし、
バップに興味なかった人もたくさんいたと思いますが)
ともかく、私はマクニーリーさんは実は技術的に対応できなかったんじゃないか、
というような意地悪なことを言いたいわけでは本当になくて、
自分のスタイルを固めるまでは、その人なりの理由、地域差なども含め
きっと様々な紆余曲折があったのではないか、
そういう当時のアーティストのエピソードを集めただけで一冊の本ができるだろうな、
あったら読みたいなと。

えー、マクニーリーさんの「Big Jay Shuffle」以外の
ジャマイカ・サウンドシステム・クラシック
「There Is Something On Your Mind」(1959)
ジャマイカではヒューバート・リー(Randy's)他がカヴァーしています。
ヴォーカルにリトル・ソニー氏を迎えたスロー。
ニューオリンズ系のホーンで、トロットロですね。
この曲は、アメリカのヒスパニックの人たちにもいまだ大人気。
ロー・ライダー系の人たちにも愛好されています。








【 2014/09/26 20:49 】

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