音楽誌等に色々書いてる石川貴教のブログ。

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Legend

先だって、コットン・クラブで行われた
「Sttely And Clevie's Legacy Tour」

二日目の第一ステイジを観せてもらったんですが
物凄く良かったですよ。
(この面子ですからね、良いのはわかっていたんですがw)
話によると、三日目は更に良くって、2ステイジめではリロイ・シブルズがベイスを!!
と聞くと、「く~」とは思いますが、オレが観た二日目の内容も充実したもので
十分満足してきました。

詳しくは、こちらを

個人的に印象的だったのは「No No No(You Don't Love Me)」で
レンキーがキーボードを二台駆使。
一台では、スティーリーを彷彿とさせるキレのあるダンスホール・スタイル、
もう一台では、オールド・タイミーな、ヴォリューム感のある音色で
ジャッキー・ミトゥを思い出さずにはいられないプレイ。
要所で、この二つのスタイルをスイッチしながら、素晴らしい演奏を
聞かせてくれました。流石だ。

公演は初っ端から、「Street Sweeper」でガツン、とスタート
「Punanny」、「Duck」、「Poco Man Jam」等の名トラックを立て続けに。
特に「Clarks Booty」がスピード感、ノリ共に最高。上がったねー。

前半は、これら、コンピュータ・ライズド、打ち込みで製作された曲が
全部生演奏で再現されたわけだが、
何が驚いたかって、これらの生演奏がレコードで慣れ親しんだあの音と
(ほぼ)全く同じ質、グルーヴ感だったこと。
いや、細かいところをあげつらえば、レコードに記録された音とは
違う部分はあるでしょう。
でも、目を閉じれば、そこに浮かぶのは「Steely And Clevie」、
「Studio 2000」、そして「King Jammys」のレーベル。



一人表情を全く変えず、冷酷なまでのクールさで
しかし、グイグイとドライヴするベイスを演奏するオウェン、
そこに切れ込んでくるレンキー、その音はサウンド・システムの大音量で聞いた
あのゴールデンな「Steely And Clevie」の音、そのものだ。
正直、ここまで生演奏で再現できるとは思っていませんでした。
その演奏を聞いていると、「あのレコードの音は、どこまでが手弾きで
どこまでがコンピューターでやったものだったんだろう」という思いも。
それだけこのツアーのメンバーは正確無比に演奏できる
高度な腕を持った面子ってことなんですけどね。

であるとともに、このことが「もともと名うてのミュージシャン、演奏家だった。」
というスティーリーとクリヴィが、なぜ打ち込みで、オリジナリティあふれる名曲を
沢山作り出せたのか、ということの大きな鍵でもあるのだな、と再認識。

「Steely And Clevie」のコンピュータ・ライズド・サウンド、
そのもっとも大きな特徴は、あの有無を言わせぬ強烈な「躍動感」ですよね。
あの「躍動感」は、打ち込みしかやったことのない(出来ない)人物からは
出てこないだろう、一流の演奏者でもある人物が打ち込んだからこそ実現できた
オリジナリティだったんだな、改めて、そう感じました。
あの弾力性にあふれた、うねるような独特のグルーヴ感は
コンピュータとにらめっこしただけでは生み出せない、
生演奏のキャリアが豊富なアーティストだからこそクリエイトできたものだ。
わかっていたつもりだけど、それを痛感しました。
(中には、「When」のような一寸例外な曲もありますよ。
あれは、ミュージシャン的素養がうんぬん、というよりはアイディア、発想がヤバい。
そういう、従来の発想にとらわれない、規格外で、打ち込みならではの音も
作れたのが「Steely And Clevie」の凄みですね。例えば、「Bad Weather」とかね。)

勿論、「ちゃんと演奏のできる人が打ち込んだ音楽」が良くって
「打ち込みだけしかやったことのない人がつくった音楽はダメだ。」
といっているわけではないですよ。
若い打ち込みだけで音楽を作っている人たちの音楽には今までにないフレッシュな
素晴らしい音を世に出している人もたくさんいます。
(オレは新し物好きなんで、そっちに魅かれることが多いですw)
逆に、演奏は素晴らしいけど打ち込みやらせると、パッとしないひともいます。
(音楽ってのは理屈ではないですから、作り手は本当大変だ。)

"Steely And Clevie"や、"Sly And Robbie"
彼らのような存在の方が(良い意味で)例外的なのかも知れません。

えー、とにかく「Steely And Clevie」の(特に九十年代前半までの)
打ち込みでつくられた音は、彼らの演奏者としての高い技量とキャリアに裏打ちされた
独特の音だったんだなー、と。
あの弾けるような、伸びやかなダンスホール・サウンドは彼らだからこそ生み出せた、
そして、今では世界から失われかけている唯一無地の個性なんですよね。

この夜後半は、リロイ・シブルズ登場で至福のひと時。
悪いわけなし。凄い声、凄い喉、そして素晴らしい名曲を堪能。

コットン・クラブのブラディ・メアリーもとても美味かったです。
今まで飲んだ中で一番美味しかったかも。

公演の写真は、こちらをクリック!!


【 2012/09/23 05:14 】

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