音楽誌等に色々書いてる石川貴教のブログ。

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八月六日は広島に原爆が落とされた日であり
今日は甲子園大会も開幕しましたが
ジャマイカの独立記念日でもあります。
独立してからも、経済的には苦労し続けていると報道される
かの国ですが、IMF、国際通貨基金が関わってくるようになってから
は特に厳しさを増したようです。
(詳しくは映画「ジャマイカ 楽園の真実」を観てください)

2002年にジャマイカで刊行された「Reggae Heritage」(ルー・グッデン著)
の文中でも、" IMF "はマフィアだ(The Mafia Of The World's Banking Community)
と批判されています。



で、
この書籍「Reggae Heritage」はイントロダクションから、
メディアに載っているジャマイカ音楽の情報、
その95%は混乱しているだけでなく誤解を招く内容だ、と言い切っています。
「まず、大体のライターがジャマイカの音楽を総称して"レゲエ"と言っているが、
"レゲエ"は(ロックステディ以後の)ダンス・ビートのことであり、
ジャマイカ音楽文化が生んだプロダクトの一つだ。
この本のタイトルにあるレゲエは正確な意味でのレゲエを指している」、
としたうえで1864年から1960年代後半のレゲエ誕生までの間の
ハイライトと重要事項、ポイントを書き記していく本である、と。

なぜ、まちがった情報がまかり通っているかについては、
大意ですが、こう書いてあります。
「大概のライター、放送関係者は誰かから聞いた話を書く、
しかも、その話自体も他の誰かから聞いた話だったりする。
子供の遊び「テレフォン」を思い出してみてくれ。二十人くらいの人間を集めて
ある一つのインフォメーションをひそひそ声で他の人に聞こえないように
一人づつ伝えていくと最後の人に伝わった内容は
最初のインフォメーションとはちがってくるだろ。
(日本の伝言ゲームみたいなのが、ジャマイカにもあるんですね。)
それと同じプロセスだ。本も雑誌も、ラジオ放送などもそうした間違った、曖昧な内容を
伝えるからミスリードを招くのだ。」
他の文中には、「彼らライター達は自分が生まれる前の話を人から聞いて書いているが、
私は1950年代後半から、その音楽現場に立ち会ってきたのだ。」

そして、その後のライターズ・ノートではそれら間違った情報を
例を挙げて、ココが違うと指摘していきます。根拠も述べながら。
(ジャマイカの大手新聞「グリーナー」の音楽記事もやり玉に挙げられています。)
例えば、
ボブ・マーリーの命日になるとジャマイカをはじめ、カリブ諸国、アメリカのラジオで
トリビュート番組が流されるが、そこで出てくるエピソードも嘘が多い、
彼らはイミテート・ジャーナリストだ、と複数のエピソードの間違った点を指摘していく。
「~その時にはボブ達のレコード・ストアは最初にあったオレンジ・ストリートの場所から
ビーストン・ストリートとチャンスリー・レーン、キング・ストリートの間に
引っ越していた。名前は"Wailer's Record Shack"。
君が言っている場所は違っている。それにその当時”ブラック・ハート”メンという形容は
君が言っているような意味では使われていない。その当時「ブラック・ハート」メンと
いうのは~」とか、
「ボブに愛称をつけてもらったと言っているが、その時君は
私の計算だと1歳なんだが、よく覚えているね。」などという感じで
細かく、ビシビシと間違いを正していきます。自分がW.I.R.Lに働いていた時の
リタ・マーリーとのやりとり等のエピソードも交えながら。
みなさん、ジャマイカ人といえば「ヤーマン」とか言って大ざっぱな人たち
しかいないと思っているかも知れませんが、中にはこういう細かい、緻密な人も
いらっしゃるので誤解しませんように。

著者のグッデンさん曰く、「ジャマイカの音楽史を語るジャーナリストには
二つのレヴェルしかない。聞いたことを鵜呑みにして書く、語るレヴェルと
フィクション、作り話を書くレヴェル。」

次回に続きます。







【 2015/08/06 19:48 】

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