音楽誌等に色々書いてる石川貴教のブログ。

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If This Isn't Nice,What Is ?

2007年に亡くなったカート・ヴォネガットさんの講演集が
この前、発売されました。


ほとんどは各地の大学卒業式で生徒に向かって話された講演を収めたものですが、
インディアナ自由協会でのものと、カール・サンバーグ賞受賞講演も収録されています。

卒業式の講演だからと言って、
ヴォネガットさんはやさしい言葉を語るわけではありません。
調子よく人をおだてるようなことは絶対にしゃべりません。
彼の読者なら想像がつくでしょう。
巧みなユーモアと強烈な皮肉を交えながら
環境の荒廃を嘆き、安全な場所から我々を戦争に送り出す政治家を軽蔑し、
成人の儀式がなくなったことにより今まで社会を支えてきたものが無くなり
そのせいで皆が病んでいる、などを訴え続けました。

加えて、コンピューターの害悪も。
いわく
" インターネットに巣食う亡霊たちと家族になろうとしてはいけない。
代わりに、ハーレーを買って、ヘルズ・エンジェルスに入るんだ "


" 復讐は復讐を呼ぶ復讐を呼ぶ復讐を呼び -
野蛮な部族から現代の国家までをつなぐ断ち切り難い死と破壊の連鎖を
何千年にもわたり紡いできたのだ。侮辱や損害を受けたとき
自国や他国のリーダーたちに暴力的な報復をおもいとどませることは
どうやっても出来ないかもしれない。
このテレビ時代において、聴衆を喜ばせるエンターテイナー役として
橋や交番なんかを爆発させまくる映画と競い合いたい誘惑を振り切ることはできないだろう。
火事に爆発だ。
見よや見よ。おお神よ。
おー、こりゃすごい。
故アーヴィング・バーリンの言葉だ。「ショウほど素敵な商売はない」。 "

とういうような辛辣な言葉が多いけれども、
この本の帯に糸井重里さんが書かれているように

「ヴォネガットは目と心にしみる」んです。

ご一読をおすすめします。





" ~ でも聞いてほしい。
わたしはこの間、感傷的になっている女性から手紙をもらった。
彼女はわたしもまた、感傷的なフランクリン・ルーズベルト派の民主党員、
つまり一般の労働者の友人だと知っていた。
彼女は赤ん坊を身ごもっていた。わたしのじゃないが。
彼女はこんな恐ろしい世の中に無垢な赤ん坊を送り出すことが正しいのかどうか
知りたがっていた。
わたしは彼女に、わたしの人生を生きるに足るものにしてくれたのは
聖人たちとの出会いだったと答えたんだ。
情け深く、やさしくできる人々がいるのだ。
しかも、どこにでも。

もしかして、今ここにいる君たちのうち誰かが、
彼女の子供が出会う聖人なのかも知れないし、
そうなれるのかも知れない。
わたしたちのほとんどは、原罪を背負わされている。
だが、驚くほど多くの人々が - 私は違うが -
持って生まれた徳を備えているのだ。
素晴らしいことではないか? "



「 芸術にかかわることで、うまくできてもできなくても、魂は成長する。
 ほんとのことだ。
 シャワーを浴びるときに歌い、ラジオを聞いて踊るんだ。
 語り手になろう 」





【 2016/02/14 07:59 】

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