音楽誌等に色々書いてる石川貴教のブログ。

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Extra Classic

「Extra Classic」シリーズの第一弾として六月二十二日に発売されるCD二枚。

"Tribute To Sugar Minott"、「Black Roots」音源の素晴らしい内容です。

まず、一枚は80年に発表されたアルバム、「Roots Lovers」のリイシュー。
オリジナルはタイトル通り、ルーツとラヴァーズを三曲づつ、
そして全ての曲の後半にダブが接続された
所謂"Showcase"スタイルの作品集だったのですが、
今回のCD化に際しては本作に収録されている超名曲「Lover's Rock」の
麗しいダブ・ヴァージョンをボーナスとして追加。

前述「Lover's Rock」を筆頭とする”ラヴァーズ・サイド”が良いのは
言うまでもないんですが、
”ルーツ・サイド”も「サファリング」を題材にしていながらも”ゴリゴリ”ではない、
まさにシュガーならではの説得力でもってグイグイと聞かせます。
この独特の滑らかさ、深みのあるビター・スウィートな歌唱は本当に「ワン&オンリー」

sugarrolhp_convert_20110620184426.jpg

もう一枚は、「Lovers Rock」。
こちらは、アナログ12インチ等で発売されていた"Disco Mix"ヴァージョン等の音源や
未だCD化されていない作品を集めたアルバムです。
市場で高値かどうかは知りませんが、本作の収録曲をこれからアナログで
集めようとするならば、相当に骨がおれると思います。
そういった意味でも大変有難い。

遊び心たっぷりの「Lover's Rock」のシングル・ヴァージョン、
(前記「Roots Lovers」収録の同曲とは別ヴァージョンです、念のため。)
名曲「New Love」をはじめ、全編文句なしの曲が並び
スプリームスのヒット曲を大胆にも”ジャー・アンセム”に改編した「My Whole World」
も入っています。
そして、ラストは「Never My Love」(ジ・アソーシェーションのカバー)、
永遠のラヴァーズ・ロック・クラッシック。
素晴らしい!その一言です。
(個人的には、「Simple As That」も傑作だと思います。
これ以上ないほどにクールな歌と演奏。何回聞いてもヤバい。)






七十年代後半からイギリスでムーヴメントになっていた「ラヴァーズ・ロック」。
ジャマイカでは、「Nah Man.Soft Song, Dat, Man」てな感じの受け止められ方で
大きなポピュラリティーは得られなかったようです。
(音楽が良い、悪いと言うことではなく、嗜好の問題ですね。)

そんな中でもイギリスに渡って、「ラヴァーズ・ロック」のヒットを量産したシュガー。

昔から彼は、アメリカのスウィートなソウル・ミュージックが大好きだったそうですが
「一般的なゲットーの若者からすれば、"甘すぎる"、"くだらねー"と
いわれるようなタイプのソウル・ミュージックもオレにとっては大好物だった」、と
インタヴューで語っていました。
(食うものも喰わずに、食費をそれらのソウルのレコードを買うために
使っていたというエピソードもあります。)

なので、
そういったジャマイカ人としてはちょっと異質な自らの音楽的趣向を反映させる乗り物として
このイギリス「ラヴァーズ・ロック」のスタイルはシュガーにとって
しっくりくるものだったのでしょうね。推測ですが。
(同時に一方でシュガーは庶民の辛苦を代弁するチューンでもって、
ジャマイカを熱狂させていました。このふり幅、というか、
音楽的な懐の広さが彼の魅力でもあります。)


そんな部分にも、しっかりとフォーカスした今回のリイシュー。


写真、ジャケットのアートワークも最高なので、是非、手にとってじっくりと
聞きこんでみてください。

【 2011/06/20 22:33 】

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